離婚と子どものこと

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離婚も夫婦だけの場合と、子ども(未成年)がいる場合とでは、考えるべきこと、悩み、争いもまったく異なり、より判断が難しい場面も多くなるかと思います。
しかし、その判断は、自分だけではなく、子どもの将来を左右する大切なものです。しっかり考え、慎重に対応していくことがとても必要だと思います。

子どもに関わる問題として主なものに次の事項があります

親権

親権には、子どもを養育・監護する身上監護権と、子どもの財産を管理する財産管理権があります。
法律上は親権者と監護権者を分離することは可能ですが、親権者と監護権者は一致するのが通常ですし、また望ましいとされています。
親権についての詳細

養育費

養育費とは、子どもを監護・教育するために必要な費用のことです。一般的に、未成熟子(経済的・社会的に自立していない子)が自立するまで要する費用で、衣食住に必要な経費、教育費、医療費などです。当事者間に争いがある場合は、 婚姻費用と同様、双方の年収、子どもの人数、年齢等によっておおよその金額が算定表で定められています。
養育費についての詳細

面接交渉(面会交流)

離婚した際、親権・監護権を有しないこととなった親が、あるいは、離婚前であっても別居している非監護親が、子どもに面会等の方法で交流することです。
面会交流についての詳細

 

【動画】離婚と子ども~離婚調停(裁判)の中での子どもの協力が必要なこと

「離婚調停(裁判)の中での子どもの協力が必要なこと」

1 離婚と子ども

夫婦が離婚しようとするとき、調停や裁判など、法的手続上の当事者はあくまで夫婦であって、子どもは当事者ではありません。
しかし、親には未成年の子どもを守る権利・義務があり、離婚という親の都合で子どもの利益を害することは許されません。
そこで、法律上、離婚にまつわる手続には、以下でご紹介するような子どもにまつわる決め事が存在します。

2 未成年の子どもに関わる法的場面

(1) 親権

婚姻中は夫婦双方が共同して行っていた親権ですが、現時点では、離婚後はどちらか一方しか親権をもてません。そして、夫婦が離婚をするときには、どちらか一方を親権者と定めない限り、離婚が受理されません(民法819条)。
どちらが親権をもつか、基本的には夫婦の協議によって決められますが、合意に至らなかった場合は、裁判所に決めてもらうことになります。親権に関する子どもの意向は、満15歳以上の場合は必ず聞くこととされていますが、概ね10歳前後であれば子どもの意向が尊重される運用がなされていることが多いでしょう。
親権 詳細はこちら

(2) 面会交流

離婚で離れて暮らすことになった親にも、子どもと会ったり、連絡を取ったりすることが認められています。また、面会交流は、子どもの権利でもあるので、同居親または別居親が、正当な理由なく面会交流を拒むことはできません。
面会交流の条件(時、場所、頻度等)も、基本的には夫婦の協議によって決められますが、子の利益を最も優先して考慮しなければなりません(民法766条後段)。また、親権と同様、面会交流の条件について合意に至らなかった場合は、裁判所に決めてもらうことになります。
面会交流 詳細はこちら

(3) 養育費

養育費とは、子どもを監護、教育するために必要な費用のことです。両親のいずれにとっても、養育費の負担は義務であり、「負担しない」という選択は、両親のいずれもできません。養育費の条件(時、額、分担方法)についても、基本的には夫婦の協議委ねられているところですが、合意に至らなかった場合は、裁判所に決めてもらうことになります。
養育費 詳細はこちら

(4) 戸籍と姓

離婚時の戸籍は、結婚時に姓が変わった人が抜け(除籍)、新たに筆頭者として戸籍を編成することになります。このとき、戸籍移動手続を取らない限り、子どもは結婚時の戸籍に残り、姓も変わりません。
たとえば、結婚時、妻が夫の戸籍に入ったとします。離婚時、妻は夫の戸籍から抜ける一方、夫婦の子どもは、たとえ妻が親権をもつ場合であっても、夫の戸籍に残ったままです。
離婚後の子どもの戸籍と姓は、夫婦の協議によって決めなければなりません。親権者と子どもの戸籍は同じ方が便利な一方、改姓が子どものストレスとなる可能性もあります。

3 離婚調停(裁判)の中で子どもの協力が必要なこと

以上ご紹介してきたとおり、離婚しようとする夫婦は、子どもにまつわる決め事をしなければなりません。夫婦間で合意に至らなかった場合、最終的に裁判所に決めてもらうことになります。
この時、裁判所は、子どもの利益を最優先して考慮しなければならないという観点から、以下のようなアプローチで、子どもの気持ちを聴くことがあります。

⑴ そもそも誰が動くの?

家庭裁判所には、「家庭裁判所調査官」という専門の職員がいます。家事事件や少年事件において、心理学・社会学・教育学などの行動科学の知識や技法を活用して、家庭裁判所としてよりよい解決を導くべく、裁判官と協力して様々な活動を行っています。

⑵ アプローチの一例

ア 面接

裁判所内外の適切な場所で、子どもと会い、両親のことはもちろん、学校のことや友達のことなど、様々な話を聞きます。子どもが幼かったり、両親に対する遠慮などからうまく気持ちを表せない場合は、心理テストなどを用いて、その子の性格や心の状態を把握することもあります。

(余談ですが、司法修習のときに、面接のロールプレイングをしたり、この心理テストを受けたりしました。調査官は、話しやすい雰囲気づくりに非常に長けておられて、“面接”とはいえ、“おしゃべり”に近い印象です。心理テストも、一緒に受けた同期の間でよく当たると評判でした。)
また、裁判所によっては、“プレイルーム”という部屋があります(福岡家裁にもあります。)。大小さまざまなおもちゃが置いてあり、隣室とはマジックミラーで仕切られていて、隣から見えるようになっています。

プレイルームでは、両親それぞれが入れ替わってお子さんと一緒に遊んでもらい、別室でモニタリングすることで、お父さん・お母さんそれぞれとお子さんとの関係性について観察・分析がなされます。

イ 家庭訪問・学校訪問

また、調査官は、直接子どもの家庭や学校を訪問し、“リアル”な子どもの生活・社会環境を調査することもあります。
特に家庭訪問では、面接よりリラックスした状態の子どもと話すことができますし、家族とどのような関わり方をしているか、より自然に近い形で調査することができます。

ウ 書面

その他、書面やアンケートでのやり取りを通して、子どもの希望や不安を聴き取ること もあります。

⑶ どのような方法を選択するかは、お子さんの性格や年齢など、様々な事情を考慮して決められます。

4 少しだけ、法律から離れたお話。――子どもの心理

家庭裁判所には、離婚や面会交流をめぐる手続にあたって、両親に向けて作成されたDVDがあることをご存知でしょうか。

http://www.courts.go.jp/video/kodomo_video/index.html
(ぜひご覧ください。)

子どもにとって、両親の離婚・別居は、これまで当たり前のように一緒に暮らしてきたお父さんとお母さんのうち、どちらかとは暮らせなくなることを意味します。
事案によりけりではあるでしょうが、2人とも大好きなのに、家族として一緒にいたいのに、叶わないということも。
そんなお子さんに「どちらと暮らしたい?」「どっちに付いてくる?」という言葉で両親の選択を迫ることがお子さんの心にどのような影響をあたえる可能性があるのか、すこしでも心の隅にとどめていただければと思います。

「2人と一緒に暮らせないのは、自分が良い子にしていなかったからだ…」と、自分を責めるお子さんもいるとききます。
お母さんに気を使って、「お父さんなんか嫌い。一生会いたくない。」と言うほかないお子さんもいらっしゃるでしょう。

ご夫婦にとっても、離婚を決意するに至るまでの間、様々な辛さや迷いがあったことと思います。
しかし、夫婦関係は解消されても、当事者(元)夫婦は子どもにとって唯一無二の“お父さん”と“お母さん”です。
お子さんを守り、育てるということに関し、当事者が変わらず協力関係にあることができれば、お子さんにとってこれほど心強いことはないのかもしれません。

最終更新日:2018/07/30

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